【書評】 スタンフォードの自分を変える教室 ケリー・マクゴニガル 著

電子書籍で読むのが基本となって久しいですが、この本はぜひとも書籍版が欲しいと思いました。

大学での研究をもとにした、強い意志を持つための実践について書かれています。

多くの人が手に取るべき1冊である思います。

 

 

 

この本は1章~10章で構成されており、筆者のおすすめによると、1週間に1章ずつ読み、そこにある「実践すべきこと」を実直に行うと、10週間後には意志力を高められるというものです。

 

以下、それぞれの章について書いていきます。

 

1章:やる力、やらない力、望む力

 

この章は「意志力とはなにか?」という説明から始まります。

意志力とはやる力、やらない力、望む力で構成されています。やる力・やらない力はそのままの意味通りです。勉強をやる力、運動をやる力です。また、お酒を飲みすぎない力、たばこを吸わない力のことです。

そして、最後の望む力とは、自分が本当に欲しているものを強く望む力のことです。その望む力があるからこそ、何かをやる・やらないという選択ができると筆者は言っています。

 

そして、この章での実践すべきことは、

  • 何かをやる もしくは何かをやらないという目標を設定します。
  • その目標に対して阻害する要因があった場合、なぜ阻害されてしまったのかを認識する。
  • 瞑想を習慣とする。

 

の3つです。

まず目標を立てるのは言うに及びません。なんでもいいのです。英語を勉強するとか、おやつをなるべく食べないとかざっくりしていて大丈夫なようです。

大切なのは、やろう・もしくはやらないと思っていたことが達成されなかった時に、なんとなくで済ませるのではなく、何がそうさせたのか?について考えることが大切とのことです。

録画したアメトークが見たいから英語の勉強ができなかった。コンビニによったら新しいチョコが出ていたから買ってしまった。など、自分が建てた目標の達成を阻害することを認識することが大切なんだそうです。

 

そして、瞑想です。これは自分を落ち着けて、感情のままに行動するのを抑止する効果があるため、習慣としましょうと紹介しています。

 

 

 

 

イライラを軽減する癖が私にはあります。

イライラすると、深く呼吸をするために大きく息を吐くという癖です。

ただ息を吐くだけなのですが、それにより大声を上げたり、モノに当たったりせずに済んでいます。それ以上に周りからは怒らない人、感情の起伏が少ない人という印象を持たれます。

 

1章の瞑想の項目に深く呼吸をすることで、感情や衝動をいったん忘れて、自分の本当の目的を見つめられるとあります。

私はイライラから逃れるために自然と瞑想をしようとしていたのだなと発見しました。

 

イライラしたら、深呼吸してみる という手法はおすすめです。

 

 

 

第2章:意志力の本能

この章はストレスからの解放がテーマです。

意志力は本能的に備わっています。ただし、自制心がそれを制御しています。その自制心を安定的に作動させるためにはストレスが少ない状態を保つ必要があるとのことです。

 

ストレスがあるせいで、自制心が働かず、望む力が低下して、意志力が落ちるそうです。

なので意志力を高めるためにはストレスを軽減することが肝要とのことです。

 

この章での実践すべきことは、

  • 呼吸をゆっくりとする
  • 寝る
  • 運動する
  • 瞑想的なやつ(生理学的リラクゼーション)

 

 

呼吸をゆっくりとする。さっきの章でも出てきましたが、呼吸は大事なようですね。

また、睡眠不足もよくないようです。個人差があると思いますが、筆者は6時間以上寝なければならないと言っています。

また、運動することでリラクゼーション効果もそうですが、脳が活性化するのだそうです。

激しい運動は必要なく、5分~10分程度野外の自然に触れるだけでよいそうです。

公園を歩くとか、外でストレッチするとかが進められていました。

日本人は雑踏の中は歩いていますが、自然の中というのが重要で、気分転換をし、かつ運動するという点がポイントです。ストレスからの解放が目的ですから。

 

最後に瞑想的なやつ、です。これは体の緊張を解放して、深く呼吸するというものです。

これは生理学的リラクゼーション でググるか、「寝る前ヨガ」というアプリをダウンロードしてください。

 

 

以前の生活はストレスに溢れていました。家庭に問題があったので、それが原因であらゆるすべてのことにやる気が出ませんでした。そのため、仕事にも身が入らず、うまくいかない日が続いました。その仕事のストレスにより、さらに家庭の状況も悪化し、ストレスをより大きくしていきました。完全に不の循環の中にいました。

しかし、今は家庭の問題が解消されました。それにより、家庭起因のストレスは大幅に軽減されました。すると不思議なことにすべてのことにやる気が出てきました。勉強にも、仕事にも集中できるようになりました。いまではこうやって発信するまでにやる気が向上しています。

いかにストレスが恐ろしいものか、そしてそこから解放されるかが重要かを知りました。そのことを多くの人に分かってほしい、知ってほしいと切に願っています。

そのためにも、この章の実践すべきことは是非ともやってみていただきたいです。

 

<次回へつづく>