【書評】革命のファンファーレ 現代のお金と広告

先輩に勧められて読みました。

著者であるキングコング西野さんが書く本ということが自分心の障壁となり触手が伸びなかったのですが、遅ればせながら読みました。

 

 

結果、

非常に読みやすいし、ためになることがたくさん書かれていて、おもしろかったです。

「自分も何かチャレンジしよう!」と思わせてもらえる本です。

 

絵本「えんとつ町のブペル」の製作戦略・販売戦略について書かれており、絵本以外・西野さん以外でも活用できるポイントがいくつもあるように感じました。

 

本著で書かれている内容をまとめると、

・セルフブランディングをすることで、提供するコンテンツの価値を高められる。

・経験価値に対して消費者は対価を支払う。

といったことかと思います。

 

あと、おまけで

・絵本戦略

についての視点は非常に勉強になりました。

 

では、1つずつ見ていきます。

 

本著の中で信用を高める点について重点を置いて語られています。

信用を高めることで、

・情報・アイディアが集まる。

・資金が集まる

というメリットを挙げられています。

 

インターネットによって、個人がそれぞれクリエーターになれる世界となっているため、自分がどれくらい情報を発信でき、どれくらい多くの信用を勝ち得るかが重要となってくると書かれています。

 

 

  • 経験価値

 

製品の“価値”というものは2つに大別できます。物質そのものの有用性と製品がもつ意味的な有用性です。

物質そのものの有用性というのは、靴であれば履いて歩くと素足を傷つけない、飲料水であれば体の渇きを潤す といった物質そのものから得ることができる良いことです。

 

一方で意味的な有用性というのは、その製品が内包している背景。・ストーリーです。

シャネルやヴィトンのバック・靴であれば、物質そのもの以上にそのブランドに対して対価を支払っています。

また、大切な人とのデートで買ってもらったイルカのぬいぐるみは他のイルカのぬいぐるみとは価値が違います。これも内包するストーリーにより価値が変わる例と言えるでしょう。

 

西野さんは自身のファンと一緒に作ることで、コンテンツをその参加者みんなにとって特別なものとしての意味付けを行いました。

また、自身のトークライブのお土産とするといった販売方法をとられました。

 

こうすることで、絵本そのものではなく、「自分で作った特別な作品」や「西野さんのトークライブに行った記念品」という別の意味付けを行い、コンテンツそのものの価値にさらに価値を加えることができます。

 

また、ストーリーを作ることでのさらなるメリットについても言及されています。

それは、そのストーリーに参画する個人が広告媒体となることです。

自分がいいと思ったものを宣伝したくなる気持ちを活かして、広告活動を展開できます。

西野さんは、今の時代口コミが広告として非常に重要である旨を本著で再三述べられています。

 

 

本著者の西野さんと同じことはできないかもしれませんが、この戦略から学び、活用できる点はいくつもあると思いました。

非常にわかりやすく書かれているので、製品戦略や広告戦略の学びにはよいのでは?と感じました。

 

 

 

 

最後におまけで絵本戦略についてです。

本著の中で「お母さん方は絵本選びに失敗したくない。」「子供が何度も読んで本当に気に入ったものしか買わない」という話が出てきました。また、「絵本はネタバレからスタート」というコメントもありました。

たしかに、絵本って一度しか読まない本ではなく、何回、何十回と読む本ですよね。

なので、西野さんはインターネットですべて公開したそうです。

これは以上に面白い視点だと思いました。

絵本って今も昔も同じような本がベストセラーですよね、これも「絵本選びに失敗したくない」って心理が働いているように思います。

厳重包装して立ち読みもできない状態で本屋に並べるのではなく、気に入ったら買ってくれ方式にしている。これはとても勉強になりました。